■ 4月25日(金)25.Apr (Fri)
【概況】
サマルカンドラウンド5日目。この日は1年生の数学の研究授業があったので、授業動画を撮り明日の職員研修会の資料を作った。その後、3時間目が7年8年合同クラスでの授業、5時間目が10年生の授業、昼食後の8時間目に5年7年合同クラスの授業を行った。JISではロシア語クラスとウズベク語クラスに分かれてクラス編成されているのだが、今日私が行った授業はすべてウズベク語クラスでの授業である。10年生の授業では、1枚の紙を折り込んで放物線と楕円の包絡線を作る活動をして、生徒からも参観された先生方からもとても好評だった。
■ 1年生の授業参観(立体図形)
■ 7・8年生の合同授業
式の計算をメインに行った。田んぼ算による2次3項式の因数分解にチャレンジしてもらいました。
■ 10年生の授業/5・6年生の授業
10年生の授業は大変好評だったが、写真、動画がなかったのが残念。5・6年生は三角形の性質を中心に行った。
■ 4月26日(土)26.Apr (Sat)
【概況】
サマルカンド校最終日である。この日は午後から職員研修会が行われた。この1週間、私がこちらの学校で過ごした中で、感じたことや、どんな問題があるかなど、忌憚なく意見を述べて欲しいとのことで企画されたものであった。校長はじめ、先生方がほぼ全員集まり、熱心に耳を傾けてくれ、本当にありがたかった。
職員研修会終了後は、タシケントへの列車の時間までかなり時間があったので、校長が、通訳のジャスル氏とともに、観光に連れて行ってくださった。夕食のお店に行ったら、たくさんの先生方が私の見送りのために、来てくれた。夜の列車なのに、乗車するところまで見届けてくださるなど、サマルカンド校の先生方の優しさに感激しながらタシケントに戻った。
■ サマルカンド校最終日の動画
職員研修の様子
サマルカンド観光
■ 職員研修会
研修会では、KPT法というフレームでK(サマルカンド校の強み・継続すべきこと)、P(課題・問題点)、T(課題克服のために行うこと)についてスライドを示しながら私見を話した。時間が少し残ったので、最後にwell-being カードを用いて、JISが幸せな学校になるために、私たちは何を大切にしていけばよいかというテーマで、それぞれの意見を交換し合った。ちなみに、校長の選んだカードは「friend ship」。サマルカンド校は、校長の大きな心に包まれて、職員が家族の様に絆を強め、お互いを支え合っている学校だとあらためて感じた。
■ サマルカンド観光
最初にティムールの妻の墓があるといわれるグーリ・アミール廟に行き、その後レギスタン広場に向かった。数学屋が興奮する幾何学模様のタイルや、モスクのサマルカンドブルーと金をふんだんに施した内装のコントラスト。何度きても感嘆のため息がでる場所である。
■ 4月27日(日)27.Apr (Sun)
【概況】
タシケントのアパートにて休息。動画編集、教材作成業務。
■ 4月28日(月)28.Apr (Mon)
【概況】
出勤するが学校閉鎖のもようであった。
昨日に引き続き自宅で業務。
■ 4月29日(火)29.Apr (Tue)
【概況】
再びタシケントでの業務が始まる。ただ、こちらでは私の予定が計画されておらず、午後から職員との個別対話とだけ書かれているが、形式的にセットされているだけで実際は何も行われない状況である。担当のミア先生もモスクワに出かけているとのことで、殆ど放置されていている。とりあえず、午前中は2つの授業を参観した。午後は数学の先生が急に休んだとのことで、ここは私が志願して授業(8年生)を行った。
■ 8年生の授業
特に準備することもなく、教室に行って生徒に聞くと、前の時間は無理数の計算をやっていたとのこと。そこで、生徒の持っていたプリントの問題を取り上げながら、二重根号の外し方について説明した。それだけではつまらないので、教科書にあった道順の問題を発展させ、node とpathの考え方についても説明した。最後まで元気に取り組んでくれたので、「Ya lyublyu vas(ロシア語でI love you)」と言って締めくくった。
●ダイジェスト動画
nodeとpathの話
二重根号をはずす(前半)
二重根号をはずす(後半)
■ 4月30日(水)30.Apr (Wed)
【概況】
朝出勤したとき、アジザ先生が自分が担任をしている4年生の算数の授業を一緒にやりましょうと言ってきた。彼女はとても優れた教師で、私に何度もアドバイスを求めてきたり、日本型教育を積極的に授業に取り入れようという姿勢を持っている。タシケントに戻って私が手持無沙汰の状態であるのを見て声をかけてくれたのかもしれない。
授業は午前と午後の2コマあり、午前はアジザ先生と共同で授業を行い、午後はゲーム的な授業をしてほしいと頼まれ、即席で考えたゲームなどを紹介し楽しんだ。
夜は、2人の副校長と私のアパートのオーナーをしている先生からコリアン料理のディナーのお誘いを受け、喜んで出かけた。副校長は私にかまうことができず申し訳ないと話された。確かに副校長は、私の計画に関わる暇がないほど多忙を極めていることはわかる。しかし、タシケント校のマネジメントを見ると、副校長と一部の仲間(ファミリー)だけで物事を進めていて、他の若手の教員など、全体が協力し合うという雰囲気がないように感じることもある。
■ 4年生の授業(午前中 角度について)
角度についての単元であった。アジザ先生は、以前加川先生が持ってきてくださっていた紙芝居を使いたいとのことだった。加川先生の教材もチェックしていたことに感心するとともにとても嬉しい気持ちになった。私は教室にあった地球儀などを使いながら、1回転はなぜ360°なのかという話から始めた。ちなみに、1年は正確には365日6時間10分9.6秒だが、14世紀のウズベキスタンの天文学者ウルクベクは、巨大天文台を作って、1年を365日6時間10分8秒と割り出した。そんなお話も聞いてもらった。
■ 4年生の授業(午後 ゲーム)
ゲーム的な教材はみなサマルカンド校に置いてきたので、とりあえず、日本に関するクイズやメモリーアート、フラッシュメモリ、間違い探し、など即席でいくつかのゲームを作った。持ってきた景品がもう底をついていたので、皆にいきわたるように賞品をあげることができず申し訳なかったのだが、逆に子どもたちが私に「楽しい授業をしてくれてありがとう」と口々に言いながら、自分たちで作ったプレゼントを渡してくれた。そのホスピタリティにとても心が温かくなった。
■ その他
副校長先生方から温かいおもてなしを受ける。
オクシといわれる韓国料理。いわゆる冷麺だが冷やし中華っぽい。
以前差し上げた父の遺品が理事長の部屋に飾られていた。
■ 5月1日(木)1.May (Thu)
【概況】
この日も特に予定が入っていなかったので、とりあえず6年生の授業(比について)を参観する。ウズベキスタンでは比例についての概念よりも、比例式の計算の仕方に重きをおいている。つまり、比例するものどうしを縦に並べてたすき掛けするという手法の習熟が授業の中心であり、そのため、日本より早期に比の問題を扱うが、一方で、単位当たりの量を考えることや比例関数の理解が不足しているように感じられる。ウズベキスタンの数学の授業はだいたいこのように、概念や「なぜそうなるか」「答えまでのプロセス」「答えがどんな意味を持つか」「問題の背景は」などということを考えるより、計算技術を教え込んで、問題を解く技術を磨くことが中心となっている。
しかし、最近のウズベキスタンの教科書を見ると、PISA型学力を意識した構成になっている一面もあり、国として、今後に渡って指導法を変えていく必要があることのメッセージを発信しているのではないかと私は受け止めている。
なので、この比例問題をテーマとしてウズベキスタンの数学教育について語っていくのも面白いのではないかと思った。
●6年生の授業
教科書の問題。ピラミッドの塗り絵はPISA問題からとったものと思われる。
ウズベキスタン方式の比例計算
縦に並べてたすき掛けする。日本の場合は「内項の積=外項の積」とする。
丁寧な指導を心がけている先生である。
■ 5月2日(金)2.May (Fri)
【概況】
昨日の午前中は1年生の日本語の授業を参観。午後は職員研修が行われた。
■1年生の日本語の授業の所感
教室はさながらおもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさで、ワクワクがとまらなかった。子どもたちが歌って、踊って、大きな声で発言する。ここで、全員が先生の言う通り一斉に同じことをしているわけではないところがポイントである。ノリノリになっていつまでも踊り続ける子ども、飽きて机で絵を描いている子ども。後ろのデカいクッションに寝そべっている子ども。私はこの様子を見て、これこそが主体的な学びであり、文字通り「自走する」学びであると思った。私は、しばしば日本の学校で繰り広げられる、教師の掌の上で見事に踊らされる「主体的な学び」や「探究的な学び」を見るにつけ、主体的な学びとは子どもによる「学びの独立運動」であり、肝は教師が手放すことだと言っきた。だとすれば、飽きてしまって何もやらないという選択をすることだって主体的であるということ。つまりそれはアソビと同じなのである。人間はホモルーデンス(遊ぶ人)なのだ。さて、授業では子どもたちは私を見るなり、寄ってたかってきて、日本語でどんどん話しかけたり、ハグしたり、服を引っ張ったりする。そして私にプレゼントを次々に渡してくれる。もみくちゃになりながら私も歌って踊って一緒に遊んで授業は終わったのだった。というか、そもそも授業と休み時間のボーダーがないので終わったともいえないのだが。
子どもたちの活気あふれる授業風景
■ 職員研修会
職員研修会はラプさんが通訳についてくれ、また思ったより参加者が多かったので嬉しかった。内容は、これまで私が見て来た先生方の授業の良いところや、ウズベキスタンの教育における課題について私が感じていることについて率直に伝えた。学年や教科を越えて互いに授業を見せあうことや、問題の答えを出すことだけをゴールにするのではなく、導くプロセスにフォーカスすること、生徒の誤りを題材にすること、導いた答えから授業に展開していくことなどについていくつか実践事例をあげながらお話した。このような研修がもっと行えればと切に思う。
職員研修会より
研修会で使ったスライドより
ウズベキスタンの教科書や指導法についての話もした。
■ その他
昨日朝学校に行ったらある女性の先生からハート型に焼いたパンをいただいた。学校でも家でも仕事をして、たくさんの家族の世話をして、睡眠時間を聞くと3時間とか言って、でもこうしてパンを焼いて持ってきてくれたりする。誰かの幸せを思いながらパンを焼く時間は、心のウェルネス、ハピネスを培ってくれるカウントされない時間であり、ウズベキスタンの人々の優しさ、温かさなのだと実感した。
5階から階段を降りていったら、賑やかな声が聞こえてきた。ある先生の誕生日だったようで、それを知った子どもたちが駆けつけてお祝いしていたのだった。私も混ぜてもらって一緒に喜び合った。J ISではよく見る風景である。幸せを皆で分かち合ういい習慣だと思う。
ちなみにサマルカンド校では、誰か職員の誕生日には、ランチタイムに皆が集まり、お祝いのセレモニーが行われる。校長からお祝いの言葉があり、花束を渡した後、クラッカーを鳴らしてハッピーバースデーを歌い、ケーキを皆で食べていた。
1年生の子どもたちが授業で作った作品をプレゼントしてくれた。
■ 5月3日(土)3.May (Sat)
【概況】
休日(教材準備等)
■ 5月4日(日)4.May (Sun)
【概況】
休日(教材準備・動画作成等)
■ 5月5日(月)5 .May (Mon)
【概況】
何も予定されておらず、終日学校で教材研究やこれまでの活動のまとめを行う。
夜はディナーに連れて行ってもらう。
■ 5月6日(火)6 .May (Tue)
【概況】
5月5日同様、何も計画されていない状況である。副校長等とコミュニケーションをとりたくても忙しそうで時間が取れない。この日も終日教材研究をしたり、生徒の活動を見学するなどして時間を使った。
■ 5月7日(水)7 .May (Wed)
【概況】
この日は、久しぶりに用務が入った。5年生が2時間続きの数学だったので、イスラム先生と共同で授業を行うことができた。イスラム先生は向上心を持った若い教師であり、生徒目線に立って自身の授業改善に積極的に取り組んでいる。
午後は9年生のロシア語クラスの生徒たちの写真撮影に付き合って欲しいと担任のミア先生にいわれ、バスで1時間弱のところにある写真館にでかけた。よくわからないまま、2枚ほど写真撮影をし、その後生徒たちは様々な活動をしたようだが、私は1人でバスで学校に戻らされた。この日、4年生の担任から一緒に進級記念遠足に行こうと誘われていたのを断って、こちらの写真撮影に付き合ったのにと思うと正直がっかりした。
ところで、今タシケント校では、窓にクラスごとの写真が貼られている。ステンドグラスみたいに美しくて、ワクワクする。ざっと眺めてみたら私の写真もいくつか見つけ、嬉しくなった。
● 5年生の授業(三角形)
最初の時間は、私が三角形についての説明と敷詰めから内角の和が180°であることと、外角と内角の関係について示した。皆の理解が速かったので、いくつかの応用問題にもチャレンジしてもらった。生徒はどんどん発言してくれるが、見学に来た先生もノリノリで答えてくれたのが可笑しかった。
次の時間は、イスラムさんが紙粘土とストローを使っていろいろな三角形を作る活動を行った。私も生徒とペアになり、イスラム先生の授業を満喫しました。とてもハートフルな子どもたちと、楽しい2時間を過ごすことができた。
授業の様子
●その他(クラス写真)
■ 5月8日(木)7 .May (Thu)
【概況】
この日はミア先生のロシア語の授業(9年生)を参観した。シェークスピアについて調べたことを生徒が発表し、その後それに基づいてディスカッションするという授業であった。
日本でいうところの「主体的で対話的で深い学び」のロールモデルのような授業であり、私はロシア語は理解できなかったが、生徒たちが授業の中で問いを持ち、自走していく様子を体で感じることができた。この授業は動画にしてサマルカンド校の職員研修会でも活用した。
● 9年生のロシア語の授業
■ 5月9日(金)8 .May (Fri)
【概況】
用務なし。校内で教材研究、生徒の活動の視察等。
■ 5月10日(土)9 .May (Sat)
【概況】
校内で教材研究。サマルカンドから5/11からの日程が届く。とても細やかに設定されていてこちらもやる気が出る。夜にサマルカンドに移動だったので、それまで、サマルカンド校での教材作成を行う。
● 深夜にサマルカンドに到着
学校から徒歩5分、Wifiも完備され申し分ないアパートである。